生活経済政策研究所 第3回 オンラインセミナー
ベーシックインカムの導入か,社会保障の機能強化か〜苦悩する韓国に学ぶ Vol. 3
更新:2021年11月8日
掲載:2021年3月16日
2021年4月16日開催動画
セミナー開催にあたって
韓国の社会運動は民主化以降も持続的に影響力を保ち、政治、経済、社会のあらゆる領域において韓国社会の発展に大きく寄与しています。なぜ社会運動はここまでの大きな力を得ることに成功しているのでしょうか?日本は韓国の経験から何を引き出し、今後に役立てていけるでしょうか。
生活経済政策研究所では「社会運動の再生にむけて〜韓国の市民・女性・労働運動から学ぶ〜」連続セミナーを企画し、5回にわたり様々なテーマを取り上げ、韓国の社会運動の成功の秘訣を探ります。特に注目するのが「組織力」です。多様な人々を繋いて大きな輪をつくることが社会運動には欠かせませんが、労働組合などの既存の組織を必ずしも基盤としない社会運動の場合は、ネットワーク型の連携を柔軟に築く必要があります。それを成功させるには意思決定、情報共有、担い手育成、資金調達、リーダーシップなどの点で持続可能な組織を構築しなくてはなりません。
本セミナーではテーマごとに複数の活動家をお招きし、組織力の要点を聞き出していきます。さらに、日本での関連団体関係者との交流機会を設け、実践的に社会運動活性化の方策を探ります。
映画「パラサイト 半地下の家族」が描いているように、今日、韓国社会が抱えている不平等や格差問題は非常に深刻です。その深刻な格差問題の解決に役に立っていない社会保障制度への失望感が人々の間で広がっています。
そのようななか、社会保障制度には改善の余地がないとし、それにとって代わる新しい政策としてベーシックインカムの導入を主張する側と、ベーシックインカムの非現実性や政策効果の限界を浮き彫りにし、社会保障制度の機能強化を主張する側とが、激しく対立しています。
深刻な格差問題をなんとかして解決したい韓国はどのうような選択をするのでしょうか、そしてその韓国から何を学ぶべきなのでしょうか。
セミナー概要
日時 | 2021年4月16日金曜日 18:00~21:00 |
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開催形式 | Zoom Webinarによるオンライン開催 |
ガイダンス | 金成垣(東京大学) 事前配布資料(PDF) |
ゲストスピーチ | ① ベーシックインカム論争の主な争点とモデル:韓国の事例
②ベーシックインカムは福祉国家の発展をもたらすのか? |
日本側からのコメント | 森崎めぐみ(日本芸能従事者協会代表) 宮本太郎(中央大学教授) |
セミナー案内 | |
お申し込み方法 | Zoom Webinar 参加登録リンク |
ゲストプロフィール
ペク・スンホ(白承浩)さん
カトリック大学 社会福祉学科 教授
ベーシックインカム韓国ネットワークの理事および『季刊基本所得』編集委員長
ベーシックインカムのアイディアを学術的に研究し,政策化のための実践ロードマップを提示することに主導的な役割を果たしている。
ヤン・ジェジン(梁在振)さん
延世大学 行政学科 教授
延世大学福祉国家研究センター所長および社会保障委員会評価専門委員会委員長
ベーシックインカム導入を反対する立場から,社会保障の機能強化による福祉国家再建のための改革論を積極的に展開している。