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研究報告書

大阪における産業の空洞化と社会的リスクの深化

下平 好博(明星大学人文学部教授)

  本報告書は、20世紀に登場した「ケインズ主義的福祉国家」が、[1]成人男子を対象にした完全雇用、[2]定型化された職業的生涯、[3]定型化された家族周期、という3つの条件を前提に社会的リスクを管理してきたことを示したうえで、<サービス化>および<グローバル化>がこれらの条件をいかに変化させ、福祉国家のリスク構造にいかなる変化が生じているのか、具体的には、47都道府県とくに大阪を事例に検証を行ったものです。

頒価 500円

目次

I <サービス化><グローバル化>はリスク構造をどのように変えたか?

一47都道府県データによる検証一

II 大阪における産業の空洞化と社会的リスクの深化

 1 社会的リスク・データからみた大阪の位置

(1)「完全失業率」

(2)「離婚率」

(3)「生活保護率」

 2 大阪経済の地盤低下と雇用情勢の悪化

(1)古くて新しい問題である大阪経済の地盤低下

(2)失業率は何故上昇したのか?

 3 <貧困の深化>と激増する生活保護受給者

(1)急増する大阪の生活保護受給率

(2)大阪市のケース

(3)大阪府のケース

4 危機をいかに打開するか?

(1)地方分権一括法の施行による雇用政策の再編

(2)大阪府の12万人雇用創出プログラム=再工業化戦略

(3)大阪市の5万人雇用創出プログラム=サービス化戦略



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