日韓PT第4回 プログラム
韓国ではコロナ禍のエッセンシャル・ワーカーの窮状にどう対応したか?
〜「不安定労働者」から「必須労働者(エッセンシャル・ワーカー)」へ〜
更新:2022年1月22日
掲載:2021年12月22日
2022年1月20日開催動画
2020年1月以降、全世界的に拡大された新型コロナウィルス感染症(Covid-19)の拡大防止のため、テレワーク・リモートワークと呼ばれる在宅勤務が推奨されるなど、私たちは人との接触機会を最少にする生活を余儀なくされています。こうしたコロナ禍のなかで、私たちの日常生活が維持できているのは、「不可欠業務(essential work)」に従事する労働者、つまり、エッセンシャル・ワーカー(essential worker)のおかげです。感染者と直接接触する医療従事者をはじめ、感染のリスクを負いながら、職場や街中で働き、利用者や顧客と接触する介護、保育、販売、配達、運送、清掃などの業務に従事するエッセンシャル・ワーカーが、私たちの生命と健康、生活を支えてきています。
世界各国では指導者が敬意を表すなど、エッセンシャル・ワーカーが行う仕事の意味や重要性が新たに注目されています。こうしたなか、韓国では2021年、エッセンシャル・ワーカーを意味する「必須労働者」を保護する政策を国や自治体が推進するための根拠となる法律が国会で議決されました。この法律は、さまざまな現場で働くエッセンシャル・ワーカーを尊敬するという視点から彼・彼女らを保護するために制定されたものです。
韓国で、エッセンシャル・ワーカーのための法律はどのような背景で制定され、また、どのような内容が含まれているのでしょうか?今回は、韓国で初めて「必須労働者の条例」を制定した城東区の関係者をはじめ、宅配など運輸分野と介護分野の現場でさまざまな取り組みを行っている活動家をお招き、韓国におけるエッセンシャル・ワーカーの実態と現場における取り組みについて話していただき、韓国から何を学べるのかについて考えていきたいと思います。
セミナー概要
日時 | 2022年1月20日(木)18時~21時15分 | ||||||||||||||
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開催形式 | Zoom Webinarによるオンライン開催 | ||||||||||||||
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セミナー案内 | |||||||||||||||
お申し込み方法 |
プロフィール
チョン・ウォンオ(Chong,Won–O)さん
ソウル特別市城東区区長(2014年6月〜現在;第6回、第7回全国同時地方選挙)
- 麗水(ヨス)出身。学生時代に民主化運動の活動家として活躍
- 国会議員の補佐官などを経て2014年6月にソウル特別市城東区区長に当選。
- 2020年10月には、全国で初めて「必須労働者保護条例」を制定させる。
- また、所属する「ともに民主党」の必須労働者TF地方政府推進団長を務め、「必須労働者保護法」を制定するために尽力した。
スヨル(Suyol)さん
全国公共運輸社会サービス労働組合 政策企画局長
- 約10年間の社会団体活動を経て、貨物運送労働者の労働組合である貨物連帯本部で労働組合活動を始めた。
- 安全運賃委員会、供給基準審議議員会などの政府委員会での活動や労働組合の対政府交渉に参加し、貨物運送市場における制度改善や物流運送分野の政策開発に力を入れてきた。
- 現在は24万人の組合員がいる韓国最大の産別労組である公共運輸労働組合で運輸部門の政策を担当しており、交通関連14の市民労働団体のネットワークである「公共交通ネットワーク」の政策委員として活動している。
チェ・ギョンスク(Choi, Kyong-Sook)さん
ソウル市高齢者ケア従事者総合支援センター長、(社)保健福祉資源研究院理事
- 保健医療労働運動を行っており、2004年から介護労働者支援のための教育相談、現場組織の支援、政策活動に力を注いできてきた。
- 介護の公共性と労働権の保障のため、様々な活動を行っている。
- 24の市民社会団体が参加している「高齢者長期療養公共性強化のための共同対策委員会」の共同代表。